Claude Codeの/insightsコマンドで、自分の使い方のクセを知る
はじめに
Claude Codeを毎日使っていると、こんなことを感じることはないでしょうか。
- なんとなく同じような指示を毎回繰り返している気がする
- Claudeの出力が微妙にズレていることがあるけど、原因がわからない
- CLAUDE.mdを書いているけど、本当に効果的な指示になっているのか不安
こうしたモヤモヤを解消してくれるのが、Claude Codeに組み込まれている /insightsコマンドです。
過去のセッション履歴を分析し、自分の使い方の傾向、良い点、改善点をレポートとして出してくれます。しかも、改善提案はCLAUDE.mdにそのままコピペできる形式で提示されるので、分析して終わりではなく、すぐに精度向上のアクションにつなげられます。
なお本記事は、/insightsの使い方と活用フローに焦点を当てます。利用量やコストを確認する /usage 系コマンドについては別記事のClaude Codeの/usageコマンドで利用状況を確認するで扱っているので、用途に応じて使い分けてください。/usageが「どれだけ使ったか」を見るのに対し、/insightsは「どう使っているか・どう改善するか」を見るコマンドです。
/insightsコマンドとは
Claude Codeのセッション中に /insights と入力するだけで実行できる標準コマンドです。特別な設定やプラグインは不要です。過去のセッション履歴をClaude自身が振り返り、利用傾向・良い点・改善点・具体的な改善提案を分析レポートとして生成してくれます。
特徴的なのは、一般論ではなく自分の実際のセッション内容に基づいた具体的な指摘が返ってくる点です。
レポートに含まれる内容
/insightsが返してくれるレポートは、大きく以下のようなセクションで構成されています。
利用パターンの分析
自分がClaude Codeをどう使っているかの傾向を教えてくれます。
- どのような種類のタスクに使うことが多いか(コード生成、デバッグ、リファクタリングなど)
- セッションの長さや、やり取りの回数の傾向
- よく使うツールやコマンドの傾向
これだけでも「自分はこういう使い方に偏っていたのか」という発見があります。
良い点のフィードバック
効果的に使えているパターンを具体的に指摘してくれます。
たとえば、「プロジェクトの構成をCLAUDE.mdで明確に伝えているため、ファイル探索の無駄が減っている」「コミット前にビルド確認を依頼するフローが定着している」といった、自分では意識していなかった良い習慣を言語化してくれることがあります。
改善点と具体的な提案
ここが/insightsの一番の価値です。
改善点は「こうすべき」という抽象的なアドバイスではなく、CLAUDE.mdにそのまま追記できる形式で提案してくれます。
たとえば、以下のようなイメージです。
## 提案: CLAUDE.mdに追加すべきルール
以下をCLAUDE.mdに追記することで、精度の向上が期待できます:
- テストコードを変更した場合は、必ず `npm run test` を実行して結果を確認すること
- コンポーネントの修正時は、関連するページでの表示確認も行うこと
- ...
このように、コピペして使える具体的なルール文として出力されるため、分析結果を即座にCLAUDE.mdに反映できます。レポートを読んで「なるほど」と思って終わりではなく、その場で改善を適用できるのが実用的です。
活用フロー: 3つの使いどころ
/insightsをどう使うかは、目的によって3パターンに整理できます。それぞれ「何を見るか」と「何を判断するか」を意識すると、レポートを行動につなげやすくなります。
ステップ1: セッション1〜2週間後の定期レビュー
ある程度セッションが溜まった頃(目安として1〜2週間に1回)に実行し、自分の使い方を定点観測する使い方です。
- 何を見るか — 利用パターンの分析セクション。どの種類のタスク(コード生成・デバッグ・リファクタリングなど)に偏っているか、やり取りの回数の傾向
- 何を判断するか — 前回見たときと傾向が変わっていないか。特定のタスクで無駄なやり取りが増えていないか。改善提案のうち、繰り返し挙がってくる項目をCLAUDE.mdに昇格させるか
ステップ2: Claudeに微妙なズレが出たときのデバッグフロー
「指示通りに動かない」「以前はうまくいっていたのに噛み合わない」「毎回同じ補足説明をしている」といった違和感を覚えたときに、原因を切り分けるための使い方です。
- 何を見るか — 改善点と具体的な提案のセクション。どのパターンで誤解が起きやすいか、どの指示が不足しているか
- 何を判断するか — ズレの原因が「自分の指示の出し方のクセ」なのか「CLAUDE.mdの記述不足」なのかを切り分ける。記述不足なら提案をCLAUDE.mdに反映し、指示のクセなら次回からの伝え方を変える
ステップ3: CLAUDE.mdを新規に組み立てるときの初期ガイド
CLAUDE.mdをまだ十分に書けていないプロジェクトで、何を書くべきかの当たりをつけるための使い方です。
- 何を見るか — CLAUDE.mdに追記できる形式で出てくる改善提案のセクション
- 何を判断するか — 提案のうちプロジェクトの実情に合うものを取捨選択し、CLAUDE.mdの初版の骨子にする。合わないものは採用しない(提案はプロジェクト事情を完全には踏まえていないため)
実際に使ってみての所感
このブログの開発でも/insightsを試してみましたが、自分では気づいていなかった傾向を的確に指摘されたのが印象的でした。
「ここは良くできている」という点については、確かに意識的にやっていた部分もあれば、無意識にやっていたことを言語化してもらって「ああ、これは続けよう」と再認識できた部分もあります。
改善点については、言われてみれば確かにそうだと思うものが多く、CLAUDE.mdに反映した後のセッションでは実際にやり取りがスムーズになった実感があります。
特に、CLAUDE.mdにコピペできる形式で提案が出てくるのは本当に便利です。「分析はしたけど、具体的に何を書けばいいかわからない」という状態にならず、提案をそのまま貼り付けて、必要に応じて調整するだけで改善が完了します。
注意点
いくつか留意しておくべき点もあります。
セッション履歴が少ないと精度が下がる
/insightsは過去のセッション履歴を分析対象としているため、Claude Codeを使い始めたばかりの段階ではデータが少なく、あまり有意義なレポートが得られない可能性があります。ある程度使い込んでから試すのがおすすめです。
すべての提案を鵜呑みにしない
CLAUDE.mdへの追記提案は便利ですが、プロジェクトの事情を完全に理解した上での提案ではありません。提案内容を確認し、自分のプロジェクトに合っているかを判断した上で採用しましょう。
実行タイミング
/insightsの分析にはそれなりの時間がかかります。作業の合間や、1日の終わりなど、急いでいないタイミングで実行するのが良いでしょう。
まとめ
/insightsは、Claude Codeの使い方を客観的に振り返るためのセルフレビュー機能です。
- 過去のセッションを分析し、利用傾向・良い点・改善点を詳細にレポートしてくれる
- 改善提案はCLAUDE.mdにコピペできる形式で出力される
- Claudeの精度に違和感を覚えたとき、CLAUDE.mdを見直したいときに特に有効
- 定期的に実行することで、自分の使い方の変化に気づける
Claude Codeを使い込んでいる人ほど、自分の使い方にクセや偏りが生まれやすいものです。「最近Claudeの精度がイマイチだな」と感じたら、Claudeのせいにする前に、まず /insights を試してみてください。意外な発見があるかもしれません。